夕焼けあじさいヶ丘二丁目

あくびのびのびーる

夏なので

 

リングがつまらなくなった。

て言うかホラーがつまらなくなった。

小さい頃はまだ物事をよく飲み込めず、何も分からなかった。

ものすごく分かりやすい例え方するなら子供はコウノトリが運んで来て、橋の下から拾ってくるもので、キャベツ畑で拾ってくるもので、それらは実はオトナ達が子供はSEXで作るのだと言うのを教えたくないが為に吐いている嘘だと言うのを知らなかった。

晴れ空は神様がニコニコしているから晴れ空で、曇り空は神様が不安だから曇り空で、雨空は神様が悲しいから雨空なんだと言うのを私は本気で信じていた。

だから晴れ空に会いたかったら、神様に大丈夫だよ悲しくないよって一生懸命伝えていた。

雲はわたあめでふわふわで美味しいんだと信じていた。

そう言う純粋な信じる気持ちは、大人になっても大事な事なんだと今も信じている。

その話の表面が肝心なんじゃなく、その中身にある純粋な気持ちが大事なんだと思う。

そして大人はしばしば子供にそんな純粋さを忘れないで欲しいと思っている。簡単に言うならませた子供は嫌だと。

雲が水分の集合体なんだと言うのを子供に分かっていて欲しくない。

子供には、雲はわたあめで甘くてふわふわで美味しいんだって信じていて欲しい。

そしてホラーというのはその純粋さがあれば、より面白いんじゃないか。

ホラーって言うのはその純粋さを試しているのではないだろうか。

幽霊がいるかいないかは別として、それがどんな物なのか大人は知っているしホラー映画やドラマ、番組にはトリックがあるって大人は知っているし、それを知ってしまい理解しているのは純粋な目で見れなくなってしまったと言う事で、だからホラーがつまらなく感じてしまうんだろう。

裏をより一層意識してしまうから。

 

私の場合は少し変わっている。

物書きを下手ながらにも嗜んでいるので、演出やストーリー展開を意識してしまう。

私ならこうするのに!とか。

こうしたらどうなるんだろう!とか。

リングには無いけど、ホラーとかは別としてこんな展開ならなあとか考え過ぎてワクワクして眠れない時があるくらい。

 

 

……ここまで言ってアレなんだけど、ホラーがつまらなく感じてしまう理由は先に書いた要素も多分にあるって思うが、リングに関してはちょっと違うかな。

リングはシリーズとして、

リング(無印)

リング2

らせん

リング0 バースデイ(原作はレモンハート)

と繋がっている。

バースデイまで観てからリングって作品の全体を俯瞰すると、ただごく平凡に幸せになりたかった女性が第三者からの不可抗力で不幸にさせられて、思うままに生きる権利を奪われたってだけに見える。

彼女だって自由に生きていく権利があった。

なのに自分の姉妹にそれを奪われた。

バースデイで井戸の中に落とされた時、ずっと一生懸命助けて欲しいと叫んでいた。

周りの人間にとって彼女が2人いるなんて想像も付かないし、彼女自身自分の姉妹に狙われて酷い目に遭わされ生きてきたなんて分からないから、彼女の叫びは誰にも届かない。

ごくごく在り来たりな幸せで良いのにそれすら手に届かない。

彼女が2人いると知っている両親ですら、彼女の叫びに理解を示せなかった。

助けてあげなければならないのに。

そう考えて考えてリングを観ていたら、私は本当に貞子と言う人間がかわいそうで仕方なかった。

井戸の中に落とされた不死の人間の貞子は、逃げたくて逃げて来た姉妹に呑み込まれて死んでしまった。

ただただかわいそうで仕方ない。

それを自覚してしまったから私はリングがつまらなくなった。

ただ分かるのは、貞子姉妹2人ともお母さんが好きだったんだなって。